納期短縮はなぜ難しいのでしょうか
納期を守ることすら困難な現実を考えると、納期短縮はまず無理と考えてしまうのではないでしょうか。過去においてもさまざまな納期短縮の努力が払われてきました。それでも成功し続けた企業は僅少です。なぜ納期短縮は難しいのでしょうか。

設計・生産とプロジェクトは本質的に同じ知的活動です。プロジェクトの失敗を調査すると、失敗原因の半分は企業風土の問題、残り半分がプロジェクトマネジメントの知識不足の問題であることが分かりました。

つまり、納期短縮が難しい理由としても、企業風土の問題
納期短縮の知識不足の問題が存在します。このうち、知識不足の問題はテクニカルな問題ですので、企業が努力すればなんとか解決できます。しかし、企業風土の問題は解決が一筋縄ではいきません。ここに納期短縮を困難にしている最大の問題があります。

納期短縮ができると...
納期短縮の方法を論理的に考えると、付加価値のない作業や業務を徹底的になくし、正味作業を効率化してスピードを上げることで可能になると言えます。このように考えれば、非常に簡単にできるように思えます。そのためには知識不足の問題と企業風土の問題を解決できさえすればよいのですから...。しかし、現実は厳しいのです。

納期短縮ができると、どのようなすばらしい効果を得ることができるのでしょうか。納期をモノの流れ時間とモノの納入時間に分けて考えてみると、たとえば次のような効果を得ることができます。
●「モノの流れ時間」短縮の効果
・仕掛在庫・製品在庫の削減 -> コストの低減 -> 利益の増加
・スペース活用効率の向上 -> コストの低減 -> 利益の増加
・生産量変動への対応力向上 -> 受注の増加 -> 企業競争力の強化
・間接工数の削減 -> コストの低減 -> 利益の増加
・資本回転率の向上 -> 利益の増加 -> 企業競争力の強化
・リスクの回避 -> コスト発生の防止 -> 企業競争力の強化
●「モノの納入時間」短縮の効果
・顧客のJIT(ジャストインタイム)への貢献 -> リピート受注の増加
・顧客満足度の向上 -> リピート受注の増加 -> 経営基盤の安定
・販売時の機会損失の低減 -> 受注の増加 -> 企業競争力の強化
・シェアアップ -> 利益の増加 -> 経営基盤の安定

こうすれば設計・生産とプロジェクトの納期短縮ができる! 


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